【食中毒事例】ティラミスケーキ食中毒。食品衛生コンサルティング,食中毒対策,食品衛生,衛生管理はアルコスへ ALCOS
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 衛生豆知識



■ティラミスケーキによる
 食中毒事故の事例
■ジャガイモによる
 食中毒事故の事例
■集団ウエルシュ菌
 食中毒発生の事例
■高級ホテルでノロウイルス食中毒事故の事例
■国民宿舎でカンピロバクター食中毒の事例
 
ティラミスケーキによる食中毒事故の事例
■概 要

 1990年9月10日、国内某市の病院より保健所に食中毒患者の届出があり、調査を開始し、喫食調査からティラミスケーキが共通食品と判明した。患者の発生は9月6日から16日までの11日間で総数697名となり、ピークは8〜10日の3日間で554名に上った。年齢性別にみると20代の女性が230名を占め、当時の流行を反映した特徴的な発生を示した。

原因となったティラミスケーキは、5日〜10日にかけて 7664個が製造され、系列26店舗で販売されていた。製造は販売前日の10時から始まり、卵黄等の原材料を混合し室温放置、15時から生クリーム、メレンゲ等を混合・整形し冷蔵保管する。翌朝5時からカップに詰め、飾りづけをして、6〜9時にかけて冷蔵車で各店舗に配送し、販売されていた。

衛生研究所における検査の結果、9月13日に患者便及びティラミス残品からサルモネラを検出し、19日にはSEであることを確認した。

製造所は、保健所が事件を探知した9月10日に当該品の製造・販売を自粛し、11日からは当該品の製造・販売の営業停止、15日から22日までは全面的な営業停止処分を受けた。

この間、製造所では、原材料の衛生チェック、従事者の健康確認・衛生教育、施設設備の清掃消毒、衛生管理体制の整備および製品122品目の自主検査を行った。行政においても9月23日から122品目の検査を行い、26日にサルモネラの陰性を確認し、製造所の営業を再開させた。


■原因究明・診断

・患者の摂食状況からティラミスケーキを原因食品と決定した。
・患者及び原因食品からSEを分離し、原因菌と決定した。
・原材料、施設内のふきとり、従事者便等を検査したが汚染経路を特定することは
 できなかった。
・卵白から原因菌とファージ型の異なるSEを検出したが、卵からの汚染が
 強く疑われた。




発生要因としては、製造工程中に材料の液卵が5時間、室温放置されており、この間にSEが増殖したものと推定された。
患者宅で保管されていたティラミス残品から百〜一億個/gのSEを分離した。本菌は数百〜数千の菌量でも発症するとされており、そのため多数の患者が発生したと考えられる。

■事例の教訓・反省

ティラミスケーキは加熱工程が無いにも係らず製造販売時間が長く極めて危険な食品であるが、短期間で急速に売上げを伸ばした食品であったため、行政(保健所)も監視が行き届いていなかった。そこでその後、特に新製品については品目届の提出を求め、製造工程等の監視を行うこととした。

直接的な発生要因は、液卵の5時間の室温(25℃)放置と考えられたが、SEは極めて少量の菌で発症することから、製造所、販売所における温度時間管理は、卵加工食品の場合に特に留意する必要がある。




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